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こんな本に出会った

感銘を受けた本を紹介していきます。

シャーマンの弟子になった民族植物学者の話(上)

本                     著:マーク・プロトキン
                    訳:屋代通子

「エパーワーナーに代表される相互扶助と分かち合いの精神には実に感銘を受けた」というくだりがあります。 白人である彼が、このエパーワーナーに感銘を受けていいものだと感じる文面は、彼もまた受け入れる力量がある証拠です。 感性が無ければ感銘さえ受けない。

沖縄にもゆいまーるで代表される相互扶助の言葉があります。 今回彼が訪れている南米奥地にシャーマンがいて彼らと植物との密接な関係、植物を薬として利用する姿は、 沖縄では、ユタこそがシャーマンに類するものでしょう。 ユタにはあまり関係しませんが、沖縄では、民間で伝わるシンジムンで身体を健康にしてきたと思われます。 沖縄県がかつて長寿であり続けた時、沖縄県の医療体制が全国的に優れていたとは言えなかった筈なのに、 長寿でいられた生活を私たちは見直す必要に迫られていると感じずには居られません。

著者は、「キニーネはここから西に行ったペルーという国に生えている木から作られています。 白人にこの木のことを教えたのはインディオです。あなた方のお知恵を留めるお手伝いをしたいのです。 どうかあなた方のお知恵を文字にさせてください」と書きつづっています。

西洋では、ハーブが見直されています。 お腹を壊したのでカモミールティーをのむ姿がピーターラビットで表現されています。 どこの世でも身近なものを食して薬にしてきたのでしょう。

医療の最たるものとはなんだろうかと考えた時、これまでの過去を脱ぎ去って成り立つのではないだろうと考えます。 積み重ねの上の知恵だと。 今、セルフメディケーションをあらためて考えなければいけない時代が来ています。 医療が進む中で、何かあったら病院へと勧めていた時代の中、私たちの体は自分と向き合う事なしで、 自分の体なのにすべて他人任せになってしまってはいないか。気付かない体をつくてしまっていないか。 身に近いものを観察して取り入れていく姿。必要なものは目の前にあるという気付き。 まずは、自ら、その上で進歩続ける医療を味方にしないのはもったいない。 そんなことを考えた。植物学者マーク・プロキトンの姿勢に乾杯。

                                    (大城恭子)



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